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安倍長期政権と「関電事件」の行方
 

  安倍晋三首相は10月4日に召集された第200回臨時国会で所信表明演説を行った。だが,安倍演説には従来のような「熱」が感じられず,永田町や霞が関関係書の間で様々な揣摩臆測が飛び交っている。安倍は同演説の「五,おわりに」(48字×14行)で《…(百年前のパリ講和会議で)一千万人もの戦死者を出した悲惨な戦争を経て,どういう世界を創っていくのか。新しい時代に向けた理想,未来を見据えた新しい原則として,日本は「人種平等」を掲げました。世界中に欧米の植民地が広がっていた当時,日本の提案は,各国の強い反対にさらされました。しかし,決して怯むことはなかった。各国の代表団を前に,日本全権代表の牧野伸顕は,毅然として,こう述べました。「困難な現状にあることは認識しているが,決して乗り越えられないものではない。」日本が掲げた大いなる理想は,世紀を超えて,今,国際人権規約をはじめ国際社会の基本原則となっています。…》と述べた。日本がいま直面する数多の困難を乗り越えるぞ!との強い決意表明であることは分かる。が,唐突に明治維新の功労者・大久保利通の息子である「牧野伸顕」を引用されても所信表明演説を聞いて得心した国民は殆どいまい。たとえ牧野が明治,大正,そして昭和にわたって欧米派のオールドリベラリストの先駆者であったとしても,である。安倍の現在の胸中を推し量ると,概ね2つの見方ができる。新元号・令和を決め,天皇皇后両陛下の即位を見届け,参院選に勝ち,消費増税を実施,そして11月20日には桂太郎元首相を抜き憲政史上最長の首相になる。既に「達成感」に浸っているというものだ。一方,長期政権のレガシーを未だ掌中に収めていないが故に,9条を含む憲法改正,全世代型社会保障制度改革,日露平和条約締結・北方領土返還,日朝国交正常化交渉・拉致被害者奪還など自らの手で成し遂げたい。従って,当分間は求心力を維持した上で超長期政権を目指す。そのためにはいま一度衆院解散・総選挙を断行するというものである。(以下略)

      No.596 2019年10月10日号

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