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自民党総裁選の焦点は地方票
 

  9月7日,自民党総裁選の幕が切って落とされた。連続3選を目指す安倍晋三首相(党総裁)と石破茂元幹事長の一騎打ちである。だが,安倍首相は既に国会議員票(405票)の8割を確保し,党員・党友の地方票(405票)も7割獲得の圧勝が視野に入った――という安倍陣営の票読みにリアリティはあるのか。『日本経済新聞』(9月8日付朝刊)は,「自民総裁選,圧勝か善戦か―印象左右 地方票が要」の見出しを掲げて3つのケースを紹介している。@首相が地方票で7割以上:安倍陣営=議員票約350,地方票約280,石破陣営=議員票約50,地方票約125,A石破氏が議員票+地方票で200票:安倍陣営=議員票350,地方票255,石破陣営=議員票50,地方票150,B地方票が拮抗:安倍陣営=議員票350,地方票200,石破陣営=議員票50,地方票200――というものだ。この間,安倍官邸から聞こえてくるのは「何としてでも石破の地方票を3ケタにさせない」だが,『日経』報道の3ケースはすべて3ケタに届いており,石破が100票の大台をクリアできないと見る永田町ウォッチャーは皆無と言っていい。それよりも地方票をどこまで伸ばせるのかが焦点である。これまで現職の首相(総裁)が挑戦者に敗れたのは1978年11月の総裁選で福田赳夫が大平正芳に党員・党友の予備選で大差をつけられて2位になり,有名な言葉「天の声もたまには変な声がある」を残して本選を辞退したケースのみだ。自民党内では複数候補による選挙戦ではなく一騎打ち対決の場合の地方票争奪に関して「現職6.5挑戦者3.5」の法則があると囁かれている。その法則に従えば,安倍が263票で石破は142票となり,Aのケースに近い。加えて,国会議員票が想定される「50」ではなく,安倍3選支持を表明している党内第4派閥の岸田派(宏池会48人)から数人が落ちこぼれる可能性が指摘されている上に,注目の小泉進次郎筆頭副幹事長が安倍との対決色を強める石破の支持を打ち出せば無派閥73人からも相当数が同調する可能性は排除できない。(以下略)

      No.572 2018年9月10日号

・「内部留保」446兆円の大幅増でまたぞろ「課税論」が浮上か
・逃げ切りを図った岡野スルガ銀行前会長に非難轟々
・経営危機に陥った一部地銀公的資金注入はあるのか
・16万人の生協健保組合が財政難から協会けんぽ移行へ
・中西宏明経団連会長の就活ルール撤廃宣言の波紋