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日米両首脳は「強運」の持ち主
 

  「トランプもそうだが,アベもまた強運の持ち主ですね」――。ワシントンの日本政治ウォッチング専門家が筆者に対し,2月4日夜(米東部時間)のドナルド・トランプ米大統領の一般教書演説と,翌日午後の同大統領に対するウクライナ疑惑を巡る弾劾裁判で米議会上院が「権力の乱用」と「議会に対する妨害」の訴追条項について無罪評決を下した直後に語った言葉である。就任後3回目となる一般教書演説(日本の首相施政方針演説に相当)は,与党共和党の党員でさえ赤面するほどの自画自賛に終始し,本来求められる米国がいま直面する諸課題に立ち向かうべく自らの主要政策を詳らかにするものからほど遠かった。格調高さなど微塵も感じられなかった。だが,11月3日の米大統領選で再選を目指すという一点に於いて,このテレビ演出的選挙キャンペーン演説は,残念ながら,奏功したと言わざるを得ない。取り分け,一般教書演説をバラエティ番組化した象徴と言えるのは,ゲストとして招いたラジオ・パーソナリティの超保守派ラッシュ・リンボーへの大統領自由勲章授与だった。全米一の聴取率を誇る「The Rush Limbaugh Show」(84年からの長寿番組)の司会者リンボーが前日に番組で自らの末期肺がんを公表していただけに注目されていた。メラニア大統領夫人から勲章を授与されたリンボーが感極まって涙ぐむシーンは全米に中継された。視聴率が取れる術を知り尽くしているトランプならではの演出だ。そして保守層のハートを掴んだ。一方,トランプ演説前日の3日夜から始まった民主党大統領候補指名争いの初戦となるアイオワ州党員集会投票でピ−ト・ブティジェッジ前インディアナ州サウスベンド市長が予想を違えて1位に飛び出し,全米を沸かせた。しかし,民主党同州本部の集計ミスが相次いで混乱を来し,候補者陣営からの集計手順精査の申し立てが10日まで延長された。すかさずトランプは翌日4日午前5時半過ぎ,「民主党の党員集会は醜い惨事だ。彼らが担った政権時と同じ,何も機能しない(The Democrat Caucus is an unmitigated disaster. Nothing works, just like they ran the country.)」とツイートした。 (以下略)

      No.603 2020年2月10日号

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