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菅政権の「政治決着」の真相 し}
 沖縄地検の鈴木亨次席検事が緊急記者会見で,沖縄県尖閣諸島沖の日本領海内で発生した中国漁船衝突事件で逮捕された中国人船長の処分保留・釈放を発表したのは9月24日午後2時半。同次席検事が読み上げた文面「我が国国民への影響と今後の日中関係を考慮すると,これ以上,被疑者の身柄の拘束を継続して捜査を続けることは相当ではない」は,最高検察庁(大林宏検事総長)が用意したもので,そのペーパーが官邸の仙谷由人官房長官のもとに届けられたのは会見30分前のことだ。検察が刑事処分の理由に外交的配慮を挙げることは極めて異例のことであるだけでなく,官邸側が発表文に朱を入れる時間の余裕を与えないタイミングでの事前提出もまた極めて政治的である。そこには明らかに最高検が大阪地検特捜部主任検事による証拠(フロッピーディスク)改竄容疑事件を絡めた"政治判断"を行ったと言っていい。事実,24日午前の定例閣議前に官邸入りした柳田稔法相は国連総会出席のためニューヨーク滞在中の菅直人首相の臨時代理でも

ある仙谷官房長官と差しの会談を行っているが,その時点で柳田は仙谷に検察当局の処分保留・釈放決定を伝えていなかった。ただ,仙谷は前日23日夜,都内に漁船衝突事件関係の各省庁幹部を密かに招集,事件解決に向けての落としどころについての協議を行っている。今回の事実上の"政治決着"が仙谷主導で進められたのは間違いないが,22日午後2時過ぎに政府専用機で渡米した菅から出発事前に「早期解決」の指示を受けていた。それはまさに,『読売新聞』(25日付朝刊)が報じた「超法規的措置」であった。仙谷に強い危機感を抱かせたのは,中国河北省石家荘の軍事施設付近でビデオ撮影していたとして準大手ゼネコンのフジタ社員4人が国家安全局に拘束されていることが外交ルートを通じて連絡があった23日夜のことだ。在日中国大使館トップに太いパイプがある有力民主党国会議員からも仙谷のもとに「拘束したのは公安当局ではなく軍の可能性がある」との情報がもたらされたことも大きかった。  (以下略)


 No.397 2010/9/25号

・東京地検「二階ルート」が証明する
  大阪地検事件の政界捜査への影響
・細川護熙元首相の「激励電話」の真相
・脅威の日銀法改正が変質迫る
    日銀は量的緩和「無効論」修正

キャリア官僚の「第二の人生」に 
    秋風吹く今日
・小沢一郎は依然「意欲満々」
    問題は周辺の「人材枯渇」