筆者の手元に米ホワイトハウス(WH)のウエストウィング(西棟)の配置図がある。メディア関係者の誰ひとり持っていないと思う。 ジョー・バイデン大統領の執務室は、1階正面入り口から南に向かって一番奥の左角にある。 なぜ、ここで配置図を取り上げるのか。副大統領以下、大統領首席補佐官らWH住人の大統領との距離(=近さ)を知ることができるのだ。
カマラ・ハリス副大統領の執務室はWH正面入り口ロビーの斜め右前である。位置的には西棟の北東にあり、大統領執務室に次いで広い。 その左隣はジェイク・サリバン大統領補佐官(国家安全保障担当)、右隣がロン・クレイン大統領首席補佐官である。
バイデン大統領執務室に隣接する大統領専用書斎、ダイニングルームと廊下を隔てた向い側に有名なルーズベルト・ルームがある。大統領執務室と同ルームの入り口は真向いとなる。 ダイニングルームの東側左隣にマイク・ドニロン大統領上級顧問、そしてスティーブ・リチェッティ同顧問の部屋が続く。 つまり、リチェッティ氏とクレイン氏は両隣に位置する。そして、ルーズベルト・ルームの右隣にブルース・リード、ジェニファー・オマリーディロン両大統領次席補佐官がいる。ドニロン、リチェッティ氏の真向かいということである。 ▶︎
▶︎では、誰がバイデン氏に最も近い位置に執務室を構えているのか。ディロン氏である。同氏は昨年の米大統領選でバイデン選対本部長であった。因みに、ドナルド・トランプ前大統領時代は娘婿のジャレッド・クシュナー大統領上級顧問の部屋だった。 WHの西棟には2階があり、幹部向けの部屋は8室ある(2室は未定)。
日本では「反日・親中」として知られる元大統領補佐官(国家安全保障担当)のスーザン・ライス国内政策会議(DPC)委員長、ブライアン・ディーズ国家経済会議(NEC)委員長、セドリック・リッチモンド大統領上級顧問らがいる。2つの空き部屋のうちの1つは大統領執務室の真上に位置し、2階で最も広い部屋だ。 そこは、何とトランプ前大統領時代に長女・イバンカ大領領補佐官が拠点にしていたのだ。
ワシントンの政界雀は今、誰がこの部屋の主になるのかに注目する。 バイデン氏の実妹でフェミニストとして知られるヴァレリー・バイデン氏というのだ。バイデンWHも所詮、トランプ時代と同じ縁故主義ということなのか。