8月30日付「アフガン脱出悲劇の中で見つけた秘話ー機内出産、乳児治療・・・。岡田大使の不在」

アフガニスタンからの「脱出劇」が続く中で、恐れていた事が出来した。 8月26日、首都カブール空港付近でイスラム教スンニ派過激派組織「イスラム国」(IS)傘下のIS-Kによる自爆テロが起き、米軍兵士13人を含むアフガン人など170人超が殺害されたのだ。このためカブールに残る国際協力機構(JICA)現地職員や、日本大使館現地採用スタッフとその家族で国外脱出(亡命)希望者を、航空自衛隊のC-130輸送機など3機で隣国パキスタンへの退避作戦が頓挫した。 
 当初、空自が想定したアフガン人協力者とその家族500人を移送する計画だった。しかし27日までに日本人現地通信員1人とアフガン人14人の、計15人を移送できただけである。 
 一方、カブール陥落の2日後17日、在アフガン日本大使館員12人は本省の指示により中東ドバイ経由でトルコのイスタンブールに向かうため数台の車に分乗してカブール空港へ急いでいた。ところが幹線道路が逃げ出す群衆と車輛で大渋滞し、立ち往生したのだ。館員一行は車を乗り捨てて大型トランクを担ぎ、徒歩で空港に向かうハメとなった。まさに壮絶な状況だったという。▶︎

▶︎現時点で理由は定かではないが、岡田隆大使はその中にいなかった。カブール陥落前に出国していたというのだ。カブール赴任前は駐英特命全権公使を務めた岡田大使が、アフガン駐留英軍と交渉し、大使館員12人の英軍用機でトルコへの脱出を実現したとされる。では、なぜ同行しなかったのか、不明だ。 
 悲しい出来事が多い中、「ちょっといい話」もあった。22日の米空軍の発表によれば、カブール空港から米軍C- 17輸送機で中東カタール経由ドイツに向かうアフガン人女性の機内出産ドラマだ。 機内で女性が産気づき、パイロットが機転を利かせて高度を下げてドイツ南西部の米空軍基地に着陸後、直ちに機内貨物室で無事女の子を出産したというのである。 そして機体のコールサインにちなんで「リーチ」と名付けられた。他にも「いい話」はあった。
 それは19日に米CNNが報じた映像である。アフガン人男性が乳飲み子を空港の鉄条網越しに米兵士に手渡すシーンだ。衰弱した乳児を抱えた両親が連日、空港内施設での治療を懇願・交渉していたが、それが叶い、薬を投与された乳児を受け取った瞬間だった。では、日本大使館員の退避劇は、今後の検証で果たして「いい話」となるのだろうか。 

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