10月11日付 「岸田政権における甘利幹事長の存在感ー4年以上前から重要性唱える『経済安保のプロ』」

岸田文雄政権における甘利明自民党幹事長(衆院当選12回・麻生派)の存在感が際立っている。 まず閣僚人事。岸田新内閣の目玉である小林鷹之経済安全保障担当相(3回・二階派)と山際大志郎経済再生・新しい資本主義担当相(5回・麻生派)の2人は、甘利氏が岸田首相に強く推して実現した。 
 次に自民党役員人事。甘利氏は商工族議員の元締めであり、前経産相の梶山弘志幹事長代行(7回・無派閥)、山際氏もそうである。もう少し詳しくチェックする。甘利氏は第4次安倍晋三改造内閣当時の選挙対策委員長。委員長代理が梶山氏、副委員長は山口壮環境相(6回・二階派)、山際氏であった。より重要なことは、今春から甘利氏が自民党政務調査会内に経済安全保障戦略策定を目指した組織を相次いで立ち上げたことだ。「新国際秩序創造戦略本部」と「半導体戦略推進議員連盟」である。 
 前者のメンバーに後藤茂之厚生労働相(6回・無派閥)、木原誠二官房副長官・首相補佐官(4回・岸田派)、磯崎仁彦官房副長官(参院2期・岸田派)、小林、山際両氏がいる。安倍、麻生太郎両氏が最高顧問である後者には、岸信夫防衛相(3回・参院2期=細田派)、田中和徳幹事長代理(8回・麻生派)、高木毅国会対策委員長(7回・細田派)、西銘恒三郎復興相(5回・竹下派)、若宮健嗣万博・共生社会担当相(4回・竹下派)、そしてまた山際、木原、小林氏が名前を連ねる。 ▶︎

▶︎そもそも甘利氏が、現在の喫緊課題である「経済安全保障」の重要さに気が付いたのは4年以上も前のことだ。2017年4月に次世代自動車やロボット、あらゆるモノがネットにつながる「IoT」などの国際規格ルールづくりに向け「ルール形成戦略議員連盟」を結成、その系譜が今日に継承されている。 
 そして今年の5月、新国際秩序創造戦略本部は「経済財政運営と改革の基本方針2021」(骨太方針)に向けた提言を発表した。 エネルギー、情報通信、交通・海上物流、金融、医療など戦略基盤産業について、①戦略的自立性(守り)②戦略的不可欠性(攻め)③技術の保全④技術の育成⑤体制の強化―の5本柱である。 
 取り分け、⑤では経済インテリジェンス能力・体制の強化を謳い、国家安全保障局(NSS)及び関係省庁の経済安保体制強化を主張する。 まさに「経済安保のプロ」が政権与党の幹事長という異例人事だったのである。 

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