12月6日付「中国配慮で14番目『X i』を避けたのかーテドロス氏は武漢流出説でも前科あり」

ベルギー、英国、ドイツ、オランダ、カナダ、など欧米諸国、南アフリカとその周辺国、スラエル、香港などに加えて、日・米・韓国までもが新型コロナウイルスの新たな変異株「オミクロン株」の感染拡大に晒された。世界保健機関(WHO。テドロス・アダノム事務局長)は11月26日、ギリシャ文字にちなんだ「オミクロン株」と命名し、警戒度1位に分類の「懸念される変異株(VOC)」に指定した。
 b岸田文雄首相は29日午後、新変異株の感染拡大を受けて、全世界からの外国人の新期入国の禁止を発表した。医療関係者から素早い対応を評価する声が多い。そもそもWHOは、今年の5月から国や人種の差別や偏見を避けるために変異株名をギリシャ文字のアルファベットで表記することを決めた。先ずは、25文字あるギリシャ文字の説明が必要であろう。1番目のΑ(アルファ)、2番目Β(ベータ)、3番目Γ(ガンマ)、4番目Δ(デルタ)までは日本でもよく知られている。そして15番目がΟ(オミクロン)なのだ。
 最初に名前が付けられた変異株は20年12月18日の「アルファ」(由来・英国、時期・20年9月)と「ベータ」(南アフリカ、同年5月)であった。次いで21年1月11日の「ガンマ」(ブラジル、20年11月)、同5月11日の「デルタ」(インド、同年10月)、そして同8月30日の「ミュー」(コロンビア、21年1月)だ。▶︎ 

▶︎ここからが肝要である。最後に使われたアルファベット12番目のΜ(ミュー)が警戒度2位の「注目すべき変異株(VOI)」に指定されたので、本来ならば「ミュー」の次の13番目「ニュー(Ν)」が使われると思われた。しかし、この「ニュー」は英語「New」と同じ発音で「新ニュー株」と英語表記すると混乱を招くとされたのだ。
 従って、その次のアルファベット「クサイ(Ξ)」を使用するべきであろう。ところが「クサイ」の英語表記は「Xi」であり、中国の習近平国家主席(Xi Jinping)の姓と同じ表記となるのだ。このため、WHOは中国配慮で「ニュー」と「クサイ」を飛ばして15番目の「オミクロン」に決めたのではないかと、27日の米保守系FOXニュースが伝えた。
 ここで想起してもらいたい。中国科学院武漢ウイルス研究所から、新型コロナが流出したとの疑惑について、テドロス氏のWHOは否定的見解を繰り返した “前科”があるということだ。いずれにしても、各国の渡航制限強化で「世界同時株安」が止まらない。日本の株価3万円超えは見果てぬ夢となったのか。