3月20日付「参院選へ蠢き始めた自民党ー精力的な動きが際立つ安倍元首相に触発」

最近、安倍晋三元首相のエネルギッシュな言動が際立っている。3月14日夜、安倍氏の呼びかけで自民党の麻生太郎副総裁、茂木敏充幹事長の3人が2時間余の会食に及んだ。
東京・渋谷の高級フランス料理店「シェ松尾・松濤レストラン」。自宅に近い麻生氏が利用することが多い。3氏の会食は昨年12月22日以来だ。あまりアルコールを嗜まない安倍氏だが、ワインはグラスで2杯程度。昨年来、ウィスキーの美味さに目覚めたとかでサントリーの「山崎」を水割りで飲むこともある。派閥の領袖である実力者会談では夏の参院選(6月22日公示・7月10日投開票)に向けて各選挙区と比例代表の情勢分析、さらには直近のウクライナ情勢を巡り意見交換したという。一方の岸田文雄首相である。
岸田、麻生、茂木氏の3者会談は2月以降だけでも、同10日午後(党本部)、14日夕(同)、21日夕(同)、3月7日夕(国会内の幹事長会議室)の4回行われている。安倍氏は10日、日本とマレーシアの外交関係樹立65周年式典に首相特使として首都クアラルンプールを訪れた。岸田氏はその前日夕、衆院議員会館内の安倍氏事務所を訪れた。▶︎

▶︎岸田氏はマレーシア訪問への謝意を表すと同時に、激動のウクライナ情勢など外交助言をもらったと記者団に語った。
だが、時間は僅か20分だった。 安倍氏はクアラルンプール滞在中の11日にイスマイル・サブリ首相と会談、アブドゥラ国王夫妻を表敬、12日には日本の経済成長を手本とするマレーシアの「東方政策」導入記念講演も行った。そして安倍氏は帰国後の15日午前、首相官邸を訪れて岸田氏に報告した。こちらも約20分。14日午後にはラーム・エマニュエル駐日米大使が安倍事務所を訪れている。
安倍氏は同大使との会談でウクライナ情勢、対北朝鮮・中国など外交全般について意見交換し、改めて日米同盟の強化で一致したという。他方、永田町では菅義偉前首相の言動に耳目が集まっている。菅氏は15日夜、菅前政権を支えた二階俊博元幹事長、森山裕総務会長代行、林幹雄元幹事長代理と会食した。場所は東京・麻布十番の「ふぐ武」である。こちらは面子から直ぐに、菅グループ、二階派、森山派の合流で「菅派」結成か、と憶測を呼んだ。いずれにしても、安倍氏の言動が触媒となって自民党内は参院選を控えた今、蠢動し始めているのである。 

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