6月6日付「際立つ安倍元首相のメディア露出ー意図するところは『最大派閥を忘れるな』」

安倍晋三元首相のメディア露出が際立っている。 保守系月刊誌の「正論」、「月刊Hanada」、「WiLL」の毎号にインタビューか、対談が掲載されている。テレビでは5月6日のBSフジの看板番組「プライムニュース」に生出演。 
一方で、情報誌「選択」も安倍氏について毎月取り上げるが、こちらは殆どがこき下ろす記事だ。双方のタイトルを比較すると分かりやすい。 ▼正論(7月号)「いまこそ9条語るべき」(古森義久氏との対談)、▼WiLL(6月号)「プーチンは力の信奉者」(北村滋氏との対談)、▼Hanada(5月号)「私が会ったプーチンとゼレンスキー」(インタビュー)。▼選択(6月号)「安倍晋三『妄言』と暴走の理由」(記事)――。
次は安倍氏の政治講演、参院選自民党候補の応援だが、これが凄い。3月26日:北海道千歳市、4月2日:福岡市、3日:山口市、8日:福井市、17日:福島県郡山市、23日:那覇市、5月9日:大分市、15日:松山市、18日:福岡市、29日:富山市、6月1日:東京、といった塩梅だ。産経新聞(6月2日付朝刊)が「派閥領袖 再び夜動く―参院選へ結束と探り合い」と報じたように、夕食の面子もまた興味深い。▶︎ 

▶︎5月19日、麻生太郎自民党副総裁、茂木敏充幹事長と東京・赤坂のうなぎ料理店「重箱」。この3人の会食は3月14日以来だ。同31日、菅義偉前首相と東京・松濤のフランス料理店「シェ松尾」。それぞれ夫人同伴で、安倍氏お気に入りのフレンチ。6月1日、二階俊博元幹事長と都内ホテルのアンダーズ東京。安倍派の西村康稔前経済再生相、稲田朋美元政調会長、二階派の林幹雄元幹事長代理、武田良太元総務相が同席。
この会食が最も生臭い。大型連休中の安倍氏はゴルフ三昧だった。“コロナ明け”ということか、河口湖の別荘に首相秘書官経験者、友人を夫人共々招き、バーベキューとゴルフを楽しんだ。男子ツアー「フジサンケイクラシック」の競技会場である富士桜カントリー倶楽部、富士ゴルフコースなどで4ラウンドプレーしたという。仄聞したところでは、ハーフで50を切った日の夜は富士吉田市の焼き肉屋まで出向いて大いに食べ、飲んだという。
要するに、最近は元気いっぱいなのだ。岸田文雄首相に政策上の注文は少なくないはずだが、この露出の意図するところは唯一つ。参院選後の内閣改造・党役員人事だ。最大派閥を忘れるなということである。