No.657 7月10日号 岸田文雄首相に吹く風はフォローか 

7月10日の第26回参院選は,同8日午前11時半頃に発生した安倍晋三元首相銃撃・殺害事件の衝撃が冷めやらぬ中で実施された――。
 先ずはこの衝撃的な「安倍暗殺」ニュースが世界中を駆け巡るなかで,バイデン米政権が発した反応から見てみたい。ホワイトハウスは安倍元首相の死亡が確認された同日午後5時3分過ぎ(米東部時間8日未明)直ちに,「憤りと深い悲しみを覚える。日本と,彼を知るすべての人にとって悲劇だ」とのバイデン大統領声明を発表した。バイデンは8日午前(同),首都ワシントンの日本大使公邸を弔問し,自らが記帳した。と同時にホワイトハウスを始め米軍,連邦政府施設で10日日没まで,追悼のため半旗の掲揚を指示した(追悼の半旗掲揚は99年のフセイン・ヨルダン国王,05年のローマ教皇ヨハネ・パウロ2世,13年のマンデラ南アフリカ大統領の逝去でもあった)。
 そして9日午前8時には首相公邸で待つ岸田文雄首相に電話し,深い哀悼の意を表すると同時に,安倍イニシアティブで実現した「自由で開かれたインド太平洋構想」や日米豪印4カ国の枠組み「Quad」を安倍の不朽の遺産であると讃えた。▶︎

▶︎さらにバイデンは9日午後(米東部時間), 12日に東京・芝の増上寺で執り行われる昭恵夫人が喪主の近親者による葬儀にブリンケン国務長官を急きょ派遣することを決めた。
 インドネシア・バリ島でのG20外相会合に出席中のブリンケンを東京に派遣するよう進言したのはエマニュエル駐日米大使である。ブリンケンやサリバン大統領補佐官(国家安全保障担当)はもとよりバイデンもエマニュエルからの電話には必ず応対するほど影響力がある。最近で言えば,中曽根康弘元首相逝去後コロナ禍もあり11カ月後になったが,内閣・自民党合同葬が催されている。では,安倍元首相についてはどうするのか。お盆休み後に開催するとなると,現下の国際情勢からすれば恰好の「弔問外交」の場となる。
 それはともかく,エリザベス英女王,ジョンソン英首相,ショルツ独首相,マクロン仏大統領,プーチン露大統領,習近平中国国家主席,尹錫悦韓国大統領ら各国首脳からの弔意表明・弔電が相次いだが,米国以外で際立ったのがインドのモディ首相とブラジルのボルソナロ大統領である。18年10月に来日した際に安倍の山梨県鳴沢村別荘に外国首脳として初めて招かれたモディは9日に国として喪に服すと表明した。ボルソナロは3日間の喪を発表した…(以下は本誌掲載)申込はこちら

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