7月4日付 ウクライナ関連会合がデンマークで開かれた理由 大型兵器や装備品の供与進めてきた同国、各国の安全保障担当高官が一堂に

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6月24日、北欧デンマークの首都コペンハーゲンにある首相府で日米両国などの主要7カ国(G7)のほか、インド、サウジアラビア、南アフリカ、ブラジル、トルコなど「グローバルサウス」、そしてウクライナとデンマークを含む安全保障担当高官が一堂に会し、ウクライナ情勢を巡り協議した。 参加者は、秋葉剛男国家安全保障局長、サリバン米大統領補佐官(国家安全保障担当)、バロー英首相補佐官(同)、プレットナー独首相補佐官(外交・安保担当)以下、ウクライナのゼレンスキー大統領の最側近であるイェルマーク大統領府長官、インドのヴェルマ外務次官(欧州担当)、サウジアラビアのムサード安全保障担当顧問などだ。
  先ずは、なぜこの会議がデンマークで開催されたのかである。 昨年夏以来、同国はウクライナへ自走式榴弾砲「カエサル」、装甲兵員輸送車など大型兵器や装備品の供与を進めてきた。 フレデリクセン首相は1月下旬、ウクライナ南部ミコライウを訪れてゼレンスキー氏と会談した。さらに6月5日には米ワシントンを訪れてバイデン大統領と会談、ウクライナ支援での結束を確認している。
 さらに言えば、デンマーク、オランダ、ベルギー、英国の4カ国は5月、米ロッキード・マーティン社製F16戦闘機の供与・運用、ウクライナ人パイロットの訓練実施で協力する「戦闘機連合」創設で合意していた。▶︎

▶︎そもそも今回のウクライナ関連会合は、ゼレンスキー氏と会談後の今春にフレデリクセン氏がバイデン米政権の呼びかけに応じてコペンハーゲン開催を提案し、実現したものだ。従って、ホストはデンマーク首相府のベアテルセン次官が務めた。ハプニングもあった。ロシアの民間軍事会社「ワグネル」創設者のプリゴジン氏による23~24日の「武装蜂起」騒ぎだ。因ってバイデン氏命令でサリバン氏はキャンプ・デービッド(米大統領別荘)から離れられずオンライン参加を余儀なくされた。
 では、安保高官協議でいったい何が話し合われたのか。サリバン、バロー、イェルマーク各氏は相次いで、岸田文雄首相がG7広島サミットの拡大会合にグローバルサウス(南半球の新興・途上国)主要国を招待したことでウクライナ支援の輪が拡大・強固となったと指摘した。秋葉氏は「公正で永続的な平和の実現に向けたウクライナの努力を強く支持する」と発言。と同時に、デンマーク会議出席を求めた中国の不参加を残念とも語った。この一事が今秋の岸田外交にプラスとなるはずだ。