4月第1週は永田町や霞が関で月刊誌『選択』(4月号)が話題を独占した。同誌は裏表紙に毎月1日発行と印刷されているが,定期購読者に届くのは早くて翌2日である。小誌編集部にも2日夕方に届いた。高市早苗首相(政権)関連記事が3本あったが,正直,読んで驚いた。取り分け「高市が『退陣』を口にした夜―幹部が嘆く官邸機能の『崩壊』」と題した見開き2頁記事である。冒頭にこう書かれている。<「あいつに羽交い締めにされた。許せない。切るつもりでいる」首相・高市早苗は尋常ではなかった。3月24日夜,官邸に招集した政府関係者の前で激昂し,こう息巻いたのである。
“あいつ”とは,内閣官房参与筆頭の今井尚哉―。言うまでもなく,安倍晋三の長期政権を支えた元首相政務秘書官だ>。衝撃が走った。その記事後段に,ドナルド・トランプ米大統領の要請に応じ,ホルムズ海峡へ自衛隊を派遣する腹積もりでいた高市は首相執務室での今井との激論で「あんた,何考えているんだ。どうなるか分かっているだろうな!」と難詰されたというのだ。同誌見出しには<刺さった今井参与の“恫喝”>とある。▶︎
▶︎政界関係者が先ず考えるのは当然,同記事の信憑性である。「3つのW(who,when,where)の原則」に従えば高市・今井,首相官邸,3月24日夜―と具体的且つ断定的であることから,読者の過半は「事実に違いない」と受け止めたはずだ。もちろん,報道各社の政治記者を含め永田町ウォッチャーからは疑問符を付けられた。曰く,口調がきつい今井であるが,さすがに首相を前に「あんた,何考えているんだ」とは言わない,言えない。曰く,特定された3月24日夜は「首相動静」でも18:37に官邸から公邸に戻っている上に政府関係者が同夜に招集された事実は確認できない。曰く,「切る」とされた今井はその後「出禁」扱いとなっていないし,新年度になっても内閣官房参与の身分に変化はない――。
疑問視するプロの多くは,今井の存在を煙たがる人物(組織)が高市,今井両氏の関係に楔を打ち込むため権力要路に潜む事実を塗した情報を発出したと,動機の面から推論する。一方,政権内のパワーバランスに関わる視点から観ると少々異なる光景が浮かぶ▶︎“あいつ”とは,内閣官房参与筆頭の今井尚哉―。言うまでもなく,安倍晋三の長期政権を支えた元首相政務秘書官だ>。衝撃が走った。その記事後段に,ドナルド・トランプ米大統領の要請に応じ,ホルムズ海峡へ自衛隊を派遣する腹積もりでいた高市は首相執務室での今井との激論で「あんた,何考えているんだ。どうなるか分かっているだろうな!」と難詰されたというのだ。同誌見出しには<刺さった今井参与の“恫喝”>とある。
政界関係者が先ず考えるのは当然,同記事の信憑性である。「3つのW(who,when,where)の原則」に従えば高市・今井,首相官邸,3月24日夜―と具体的且つ断定的であることから,読者の過半は「事実に違いない」と受け止めたはずだ。もちろん,報道各社の政治記者を含め永田町ウォッチャーからは疑問符を付けられた。曰く,口調がきつい今井であるが,さすがに首相を前に「あんた,何考えているんだ」とは言わない,言えない。曰く,特定された3月24日夜は「首相動静」でも18:37に官邸から公邸に戻っている上に政府関係者が同夜に招集された事実は確認できない。曰く,「切る」とされた今井はその後「出禁」扱いとなっていないし,新年度になっても内閣官房参与の身分に変化はない――。
疑問視するプロの多くは,今井の存在を煙たがる人物(組織)が高市,今井両氏の関係に楔を打ち込むため権力要路に潜む事実を塗した情報を発出したと,動機の面から推論する。一方,政権内のパワーバランスに関わる視点から観ると少々異なる光景が浮かぶ…(以下は本誌掲載)申込はこち