5月21日午後4時,高市早苗首相(党総裁)を支える自民党の議員連盟「国力研究会」発会記念講演会(第一回勉強会)が東京・永田町の参院議員会館1階講堂で開かれた。入会者が自民党衆参院議員417人の83%の347人という「異例」の規模に膨れ上がった議連の発足である。事前に発表された役員リストは以下の通り。最高顧問:麻生太郎党副総裁(元首相・麻生派会長),顧問:岸田文雄元首相(旧岸田派会長),会長:加藤勝信元内閣官房長官(元財務相・旧茂木派),幹事長:萩生田光一党幹事長代行(元経済産業相・旧安倍派),事務総長:木原稔内閣官房長官(元防衛相・旧茂木派),事務局長:山田宏参院議員(党中央政治大学院長・麻生派)。同研究会発足までの経緯はこうだ。松下政経塾2期生の山田は5期生の高市の先輩であり,過去2回の総裁選で高市の推薦人である。今年1月に麻生派に入会した山田は波乱万丈な政治キャリアの持ち主。
そもそも1993年第40回総選挙に細川護熙元首相が立ち上げた日本新党公認候補として衆院旧東京4区から出馬・当選(同党公認当選同期の野田佳彦元首相・前中道代表,枝野幸男元立憲民主党代表,茂木敏充外相,小池百合子東京都知事,前原誠司元外相など錚々たるメンバーとは初当選同期生)を皮切りに,新進党,日本維新の会などを渡り歩いて自民党に復帰。2018年10月発足の第4次安倍改造内閣で晴れて防衛大臣政務官兼内閣府大臣政務官に就任した(当時の細田派所属)。昨年10月の高市政権発足後は,2月に黄川田仁志地方創生相,尾崎正直官房副長官ら総裁選で高市を支援した約10人と「高志会」を立ち上げる一方で,萩生田と連携して今回の「国力研究会」に重なる広範なグループ結成の準備を秘かに進めていた。その進捗状況を麻生に逐一報告していたという。▶︎
▶︎そして麻生は党幹部らに対し「我々が発起人になることで党全体の団結力をアピールすべきだ」と伝え,自ら発起人のトップに座った。同会立ち上げの旗振り役を担ったが,会長就任は固辞し,加藤に委ねた。発会当日,会場に足を運んだ議員は233人。「異例」ではなく「異常」と言うべきだ。一例を挙げる。「2重構造になっている」(永田町ウォッチャー)の同研究会のインナーサークルは11人の発起人であり,麻生を筆頭に上述役員以外の昨年9月の総裁選で高市と争った茂木外相,小泉進次郎防衛相,小林鷹之政調会長ら現政権内にあっていずれ「高市後継」を覗う面々が含まれる。ところが,地元・福岡で麻生とは「天敵」の関係にあり且つ「反高市」を標榜していた武田良太元総務相が旧二階派約15人を率いて同会に参加した。言わば“抱きつき戦略”だ。発会当日は秘書が代理として名刺を置いて帰った。こうした代理出席が100人余だったという。総裁選を争った林芳正総務相は顧問を打診されて受けた岸田に倣ってなのか最終段階で加入した。
一方,5月初旬ごろから高市支援の有力者だが,同会不参加の意向を明らかにしていた古屋圭司衆院憲法審査会長のような人物もいる。それにしても,である。4月下旬に麻生,加藤,萩生田,木原ら11人の発起人名で自由民主党国会議員各位宛てに「『国力研究会』発足とご参加のお願い」と題したA4版3枚(入会申込書,ジョージ・グラス駐日米国大使による発足記念講演会案内など)が配布された…(以下は本誌掲載)申込はこち
