明らかに高市早苗首相にフォローの風が吹いている。9月16日に予定される自民党役員人事については既に総裁一任を取り付けた。翌17日の内閣改造でもその骨格は堅持するとの高市の意向は党内外要路に周知徹底している。昨年10月4日の自民党総裁選に向けた高市選挙対策本部立ち上げから,総裁選勝利・高市内閣誕生,今年2月の衆院選大勝後の第2次内閣発足などを経て今日に至るまで,アピールすべき主要政策や基本的な選挙戦略で高市自身に全く「ブレ」がないと,端から高市選対に携わった有力議員は断じる。
「本当かよ?!」と永田町関係者は異口同音に言う。そして不信を隠さない。しかし,日を追うごとに高市の「強さ」を現認する官邸関係者が増え,霞が関官僚群も知ることになる。その自信の根源はいったい何処にあるのか。
現在の高市政権が直面する数多ある難題のうちでも深刻とされるのが,8月5日に閣議決定した消費税減税法案への国内外からの批判が少なくない中,10月5日召集の第222回臨時国会に提出・成立の行方である。そもそも高市は先の衆院選後の2月9日の総裁会見で,次のように語っている。「2年間に限り,飲食料品に対する消費税率をゼロとすることについて,国民会議において,スケジュールや財源の在り方など,その実現に向けた諸課題の検討を進めていく考えです。いずれにせよ,特例公債の発行に頼ることはありません」。▶︎
▶︎国内で今,特に問題視されるのがその財源をどこに求めるのかである。この間,高市政権の緩和的な財政・金融政策は新たな日米摩擦を招く懸念があると指摘してきた日本経済新聞の河浪武史ワシントン支局長の最新記事<米当局が不安視したのは財源のない大型減税案で金利が急騰した「トラス・ショック」の再来だった。……概算要求総額143兆円の予算編成過程で(長期)金利が再び上昇すれば,ベッセント氏(財務長官)の対日圧力が強まる可能性がある>(8日付朝刊)に多くの市場関係者は首肯した。
だが,高市を筆頭に当該閣僚は強気の見解を開陳する。高市政権のキャッチフレーズ「責任ある積極財政」は,その是非は措いて,国内外に定着した感がある。経緯を振り返る。2月20日の首相施政方針演説で,今や高市の十八番(おはこ)となった「危機管理投資」と「成長投資」については「投資を上回るリターンを通じてGDP(国内総生産)の成長にも資する投資として,政府債務残高の対GDP比引下げにもつながるよう,予算上,多年度で別枠で管理する仕組みを導入します。……こうした財政規律にも十分配慮した財政政策こそが,高市内閣の『責任ある積極財政』です」と大見えを切った。ここが起点である…(以下は本誌掲載)申込はこち
